男性より女性のほうがリネンの事を良くご存じのようです。服飾などで人気の素材だからでしょうか。10年前は恥ずかしながら私は良く知りませんでした。リネンが麻なのか? 麻がリネンなのか?
日本にリネンが持ち込まれる以前、麻は、大麻草から作られた繊維を指す名称でした。その後、海外より持ち込まれた亜麻などを含めた植物繊維全般を指して「麻」の名称を使うようになりました。現在では大麻草と区別し、日本工業規格では麻の名称で流通させて良い繊維はリネン(亜麻)とラミー(苧麻)になりました。
現在では麻とは植物性繊維の総称で、その一つがリネン(亜麻)なのです。
人類がリネン(亜麻)を使い始めて1万年になります。古代エジプトでは、リネンは ”Woven Moonlight(月光で織られた生地)”と呼ばれ、広く神事にも使用されていました。ギリシャ人や、ローマ人の間では、上質で純白なリネン(亜麻布) が、重宝されていました。
リネンを語源に持つ言葉は数多く存在します。Line(ライン)、Lingerie(ランジェリー)、Linoleum(リノリウム)などなど。ホテルや病院のリネン室も、リネン製品のシーツやタオルの洗濯後の保管場所から生まれた言葉です。
リネンの歴史を考えると、日本人がリネンと関わった時間はとても短いですね。これから益々増えていくことでしょう。もちろん、カーテンも。
麻とは植物に含まれている繊維の総称です。現在、麻の名称で流通させて良い繊維はリネン(亜麻)とフラックス(苧麻)です。つまり、麻の中のひとつがリネンです。